お施主さんへ伝わる言葉を綴ろう これは「建築士さんあるある」なんですが、実績の説明文が、とかく固くなりがちなんですよね。 例えばこんな調子です。 街路のコンテクストを抽象化した水平ラインと、深度の異なるファサードがつくり出す陰影。内外を分断しない曖昧な境界が、都市に新たな奥行きを与えている。 分節されたヴォリュームのあいだに生じる間隙を、単なる外部としてではなく、都市と建築の境界を再定義する媒介領域として捉えた。素材の粒度と開口の反復が周辺のスケールを引き受ける一方、わずかに後退したファサードが街路とのあいだに曖昧な閾を生成し、内部と外部、公共と私的領域の連続的なグラデーションをつくり出している。 正直に申し上げると、こういった文調・内容はオススメしません。 理由はいたってシンプルで、お施主さんに伝わらないから。残念ながら、マイホームを夢見る人たちのなかに、街の景観を気にして家を立てる人はほぼいませんし、専門用語や難しい言い回しが多く、そもそも何を言っているのかが伝わりません。 例えば、著名な建築家であったり、建築雑誌を毎月買って熟読しているようなコアな建築ファンをターゲットにする場合であればアリかもしれませんが、往々にして、そうではないことがほとんではないでしょうか。 お気持ちはわかります。 ただ、お施主さんに伝わらなければ意味がありません。お施主さんに伝わる言葉で語りましょう。 例えばこういった感じです。 家族が自然とリビングに集まり、それぞれが好きなことをしながら一緒に過ごせる住まいを目指しました。 お施主さまからいただいたご希望は、「明るく開放的なリビングにしたい。でも、道路からの視線は気にならないようにしたい」というもの。そこで、外から見えやすい場所の窓は大きさや位置を工夫し、庭に面した側には大きな窓を設けました。カーテンを閉めたままにしなくても、室内でゆったりと過ごせます。 キッチンからはリビングや庭を見渡すことができ、料理をしながら家族の様子を見守れます。リビングの一角には小さな作業スペースも設け、子どもの宿題や在宅ワークなど、そのときどきの暮らしに合わせて使えるようにしました。 朝は庭からやわらかな光が入り、休日には窓を開けて家の中と庭をひと続きに。人目を気にせず、家族がのびのびと過ごせる住まいが完成しました。 文章が苦手ということであれば、AIを活用するという選択肢もあります。 ホームページは突き詰めれば「文章」と「写真」です。 重要な情報である「文章」で、損をしないよう、お施主さん目線での言葉選びが大切です。 著者プロフィール株式会社アットノエル 代表 水上裕之建築業界(設計事務所)からWeb業界へ転身。2012年、Webサイト制作会社「アットノエル」創業。建築業界勤務経験や施主経験を活かしながら設計事務所や工務店等のホームページ制作・運用サポートを多数手掛ける。 趣味は、美術館や建築めぐり。知らない街を散策したり、インテリアショップや雑貨屋さんを巡るのも好きです。最近ハマったドラマは「名建築で昼食を」
お施主さんへ伝わる言葉を綴ろう
これは「建築士さんあるある」なんですが、実績の説明文が、とかく固くなりがちなんですよね。
例えばこんな調子です。
正直に申し上げると、こういった文調・内容はオススメしません。
理由はいたってシンプルで、お施主さんに伝わらないから。残念ながら、マイホームを夢見る人たちのなかに、街の景観を気にして家を立てる人はほぼいませんし、専門用語や難しい言い回しが多く、そもそも何を言っているのかが伝わりません。
例えば、著名な建築家であったり、建築雑誌を毎月買って熟読しているようなコアな建築ファンをターゲットにする場合であればアリかもしれませんが、往々にして、そうではないことがほとんではないでしょうか。
お気持ちはわかります。
ただ、お施主さんに伝わらなければ意味がありません。お施主さんに伝わる言葉で語りましょう。
例えばこういった感じです。
文章が苦手ということであれば、AIを活用するという選択肢もあります。
ホームページは突き詰めれば「文章」と「写真」です。
重要な情報である「文章」で、損をしないよう、お施主さん目線での言葉選びが大切です。
代表 水上裕之建築業界(設計事務所)からWeb業界へ転身。2012年、Webサイト制作会社「アットノエル」創業。建築業界勤務経験や施主経験を活かしながら設計事務所や工務店等のホームページ制作・運用サポートを多数手掛ける。
趣味は、美術館や建築めぐり。知らない街を散策したり、インテリアショップや雑貨屋さんを巡るのも好きです。最近ハマったドラマは「名建築で昼食を」